第 246 回 PTT のお知らせ


日時: 1999年2月18日(木) 18:30 から
場所: 東京工業大学大岡山キャンパス 西7号館 204号室
東京工業大学大岡山キャンパスは,東急目蒲線/大井町線
大岡山駅下車徒歩1分です.
会場の西7号館までは正門横の学内地図を参考にお越し
ください.
西7号館入口までお越しいただければ,会場の204号室
までは簡単に到達できます.詳しくは

東京工業大学のページを御覧下さい. 

話者: 前野年紀(東工大)
題目: 個人で運用するMLの経験
概要:

メイル配送にqmailを使うことで高速で安定したメイル配送を実現できたの で、つぎの段階としてメイリングリスト(以下、MLと略)を開設、運営してみた。 その運営経験を紹介して、メイル活用上の課題を述べる。

qmailには利用者が自分自身でMLを運営するための基本機能がある。また、 ezmlmなどのML管理プログラム(以下、MLM)を使えばより簡便にML運営ができる。 これらを使ってqmailに関する情報交換のためのMLなどを開催し、約2年弱運営 してきた。

そこで得られた経験、配送性能の向上策を含む知見と課題について述べる。

第 246 回 PTTメモ


日時: 前野年紀(東工大)
題目: 個人で運用するMLの経験
出席者: 海江田章裕, 山内斉, 前田敦司(電通大), 加藤裕基(NTT PCコムュニケーションズ), 酒井淳一, 持田啓, 小川宏高(東工大), 山口修平(アトラス), 伊知地宏, 佐口泰之(富士ゼロックス), 兼松宏明(NTT), 並木美太郎(農工大), 久保彰((株)エヌ・エヌ・ジェー), 佐々木健(アステック), あやむら, 下國治(川崎市), 寺田実, 丸山一貴, 岩崎英哉, 田中哲朗(東大)
質疑応答:

メイル配送にqmailを使うことで高速で安定したメイル配送を実現できたの で、つぎの段階としてメイリングリスト(以下、MLと略)を開設、運営してみた。 その運営経験を紹介して、メイル活用上の課題を述べた。

参考URL: http://www.jp.qmail.org/mlm/

qmailにはrootなどのシステム権限を必要とせず、利用者自身でMLを運営する ための基本機能がある。さらにezmlmなどのML管理プログラム(以下、MLM)を使 えば、より簡便にML運営ができる。これらを使ってqmailに関する情報交換の ためのMLなどを開催し、約2年弱運営してきた。

そこで得られた経験、配送性能の向上策を含む知見を紹介した。

メイリングリスト管理運営上の問題点のうち

  1. リストアドレスの管理
  2. メイルループ対策、特にReply-Toヘッダの害について
  3. 人間的(社会的)トラブルと投稿のチェック
などについて解説したが、もっと具体例をあげた方がよかったと反省している。

(話者のコメント)

個人でメイリングリストを運営するということがまだ普及していないせいか、 メイリングリストでのトラブルに対する関心は低いように思われた。

メイルの仕組みを理解することにつながるので、やってみてほしい。

また、ほぼ全員がメイルを利用するようになってきたにもかかわらず、き ちんと管理しないと確実には届かないことも理解されていないようである。計 算機のエキスパートがきちんとメイル管理をできないで、誰ができるのだろう か。

小学校でe-mailの書き方を教えているところがあるという話がでた。


質疑応答: (田中さん、お世話になりました。)

MLMとしてはezmlmの他, majordomo, fmlなどが使われているが、ログの解 析機能についてはfmlがいいとのコメントがあった。

Q. メーリングリストでなくて WWW でもいいんじゃないのか?
A. WWWでは反応が少く、書きっぱなしになってしまう。 双方向性のメイルが面白い。(あとの整理の都合もありそうだ。)
Q. 質問用のメーリングリストでは,質問に答えられる人が入らないのでは?
A. 回答者を別途お願いしてある。投稿の内容もチェックしている。

現在のqmailではディスクへの書き込み(安全のためにfsyncしている)が ボトルネックになっていることに関して:

Q. 大規模なメールサーバでは PrestoServe などを使って,syncを速く するのが,正しい解決策なのでは?
A. Rioなどの解決法がある。まとめてコミットする方法も。
Q. Reply-To が原因で起きたループの例の中に,Reply-Toとは関係ない ものが含まれているのでは?
A. 御指摘通りでした。これはResent-Toヘッダの処理(sendmail)を理解 しない参加者のプログラムが原因でした。