第 203 回 PTT のお知らせ
日時: 1994年12月22日 (木) 18:30 から
場所: 富士ゼロックス株式会社 KSPソフトウェア事業所 4F
プレゼンテーションルーム
JR南武線武蔵溝の口駅,東急田園都市線溝の口駅下車.
田園都市線利用者は南武線乗り換え口を出て,まっすぐ
南武線に沿って進む.南武線利用者は,改札を出て
すぐ右に曲がり南武線に沿って進む.
どちらも約1000m進むと左手にNEC東京第二工場があるので,
その右端の塀に沿い約50m進むと,かながわサイエンス
パーク(KSP) (淡い紫色のビル)の前に着く.X字した棟の
手前側のエレベータに乗り,4階で降りる.エレベータ
ホールから右手に進むと受付があり、その左手の部屋が
会場です.
KSPへのシャトルバスもあります. 乗り場まで駅から徒歩
で5分ほど, シャトルバスに乗って3分ほどで着きます.
バス乗り場はわかりにくいところにありますので,
JR南武線武蔵溝の口駅前にあるKSPの案内板をごらん下さい.
話者: 倉部 淳 (富士ゼロックス株式会社)
題目: GUIを持つソフトウェアの視覚的プログラミングにむけて
概要:
我々は、GUIを持つソフトウェアを視覚的プログラミングだけでプロ
グラムする方法について考えている。視覚的プログラミングだけで、自
然なプログラムを作り出すことがその目標である。
最近、GUIの表示の部分は、視覚的に直接操作で容易に作れたり、ユー
ザーがいろいろなカスタマイズを出来るようになってきている。我々も、
表示の部分を視覚的にプログラミングするツールについて4年ほど前の
PTTで話をした。
しかし、アプリケーションの機能をユーザーがプログラムを書くこと
なく、視覚的手法だけで自由にカスタマイズするような手段はまだ提供
されていない。我々はこの様な機能を提供することを目指して、MVCで
いうところのモデルに相当する部分の視覚的プログラミングに挑戦して
いる。
今回は、道路の信号機の機能に関する視覚的プログラミングの仕方に
ついて述べる。まず信号機の簡単な機能のモデルをPrologで表現する。
そして、視覚的プログラミングだけでそれと同等なプログラムを抽出す
る方法について説明する。
本研究はまだまだ未完成の段階である。PTTでは、多くの方の御意見、
御批判をお待ちしています。
食事:
第 203 回 PTTメモ
日時: 1994年12月22日(木) 18:30 - 20:00
場所: 富士ゼロックス株式会社 KSP事業所
題目: GUIを持つソフトウェアの視覚的プログラミングに向けて
話者: 倉部 淳(富士ゼロックス jun@dp1-3.ebina.fujixerox.co.jp)
出席者:
佐々木崇郎,
馬上博樹(慶應大),
多田好克,
中山泰一,
中村嘉志,
益田典明,
斎藤正伸,
高田哲司(電通大),
下國治,
立山義祐,
寺田実,
田中哲朗(東大),
敷田幹文(東工大),
田中淳裕(NEC),
並木美太郎,
早川栄一(農工大),
伊知地宏,
増市博(富士ゼロックス),
石畑清(明大)
以上19名
質疑応答:
グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を持つソフトウェアの構成方法について
述べた。GUIを持つソフトウェアのGUIの部分は、ツールを用いると視覚的にプロ
グラミングが行なえ、プログラミング言語を知らないエンドユーザでもGUIを作成
できるようになった。しかし、GUI以外の部分については、視覚的プログラミング
の手段などユーザ向けのプログラミング手法が十分に提供されているとは言えない。
このため、エンドユーザ自らがGUI以外の部分を簡単に変更できないので、要求を
満たした機能を得ることが容易ではない。GUI以外の部分を簡単にプログラミング
できる手段をエンドユーザに提供することは重要であると考えられる。
エンドユーザは、コンピュータの動作を必ずしも知っているとは限らないので、
コンピュータの動作を記述させることは難しい。代わりに、動作を規定する関係、
すなわち制約の記述から、制約と動作のプログラムにあたる制約解消系のプログ
ラムの生成を試みた。
交通信号機をGUI以外のソフトウェアの対象とし、視覚的プログラミングを試みた。
視覚的言語で信号機の持つライトのオブジェクトとライト間にある制約を記述し、
その記述といくつかの仮定から制約解消系を含むPrologのプログラムを生成ついて
述べた。
いつかの矛盾点、問題点の指摘を受けた。また、話者が十分に理解できていない
部分が多く、共同研究者の伊知地氏がかなりの部分の解説を行なった。