第 185 回 PTT のお知らせ


日時: 1993年 4月 22日 (木) 18:30 から
場所: 東京工業大学 大岡山西7号館 204号室(情報科学科ゼミ室) (東急大井町線・目蒲線大岡山駅下車すぐ)
話者: 冨永 和人 (東工大)
題目: 抗クラック剤の開発
概要: 東工大の情報工学科において以前から Crackプログラムを使ったパスワード・ チェックを続けている話者が,不正パスワード破りに対抗するための環境とツー ル作りについてデモを交えながら報告する.
食事: 今回もありません.
次々回: 1993年 5月 20日 (木) 農工大 (予定)

	      葉書の残りは   枚です

    なお,4月から幹事の所属・連絡先が変わりました.

差出人(幹事):
113  文京区弥生 2-11-16
     東京大学教育用計算機センター  岩崎英哉
     03-3812-2111  ext. 3020
     iwasaki@rds.ecc.u-tokyo.ac.jp

第 185 回 PTTメモ


日時: 1993年4月22日(木) 18:30より
場所: 東京工業大学 大岡山西7号館
題目: 抗クラック剤の開発
話者: 冨永 和人 (tominaga@cs.titech.ac.jp) (東工大)
出席者: 倉部 淳, 佐々木 崇郎, 岩崎 英哉, 田中 哲朗, 立山 義祐, 田中 淳裕, 宮野 浩, 木下 毅, 尾上 能之, 丹 康雄, 蓑原 隆, 松島 弘幸, 斎藤 元, 和田 英一, 菊池 豊, 権藤 克彦, 敷田 幹文, 籠谷 裕人, 牛嶋 哲, 東平 洋史, 大島 芳樹, 清水 剛, 神南 吉宏, 下國 治, 石畑 清, 堀内 寛己, 多田 好克, 伊知地 宏, 益田 典明, 稲田 太, 茅野 剛史
質疑応答:
 話者が作成したプログラム「AntiCrack」の動作原理の説明およびデモン
ストレーションが行われた。

 AntiCrackは、暗号化前のパスワードに対してツール「Crack」と同様のチ
ェックを行うツールである。暗号化を行わないことと、ルール(Crackで用い
るものと同様)の絞り込みを行うことにより、Crackよりも10から数百倍速い
検査が可能である。

 また、Crackのルールの記述と辞書の作成に関する話者の経験、破られや
すいパスワードの実際についても報告された。

 発表の後には、さらなる効率化に関する質問や、破られにくいパスワード
の自動生成に関するコメントなど、活発な質疑応答が行われた。

 最後に会場のワークステーションを利用してAntiCrackを実行できる環境
にし、参加者が実際にAntiCrackを利用した。

							以上
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追記:

 PTTで発表をさせていただいたところ「第21回 jus UNIX シンポジウム」
に投稿しないかという誘いがあり、論文を書いて投稿しました。PTTに参加
した方にも興味のある方がいらっしゃるかと思いますので、この論文を ftp 
で公開します。

	ftp.cs.titech.ac.jp:/pub/security/anticrack/ac-doc.ps.Z

(同じ論文はもちろん「第21回 jus UNIX シンポジウム論文集」(日本UNIXユ
ーザ会)所収です。さらに、jus の news letter "/etc/wall" にも掲載予定
です。)

 また、現在の時点でのAntiCrackのソースプログラムも、

	ftp.cs.titech.ac.jp:/pub/security/anticrack/anticrack.tar.Z

に置きます。ご利用下さい。

 (ただし今週の土日(8/7, 8)は東工大大岡山は停電なので利用できません。
多分金曜の夕方あたりから月曜の朝までマシンが止まってると思います。)

 なお、シンポジウムでは論文賞を頂きました。PTTの参加者からの貴重な
質問やコメントのおかげだと感謝しております。参加者の皆様にはこの場を
借りてお礼を申し上げます。また、発表の機会を与えて下さった大野さん、
岩崎さんに深く感謝致します。
 -- とみなが (tominaga@cs.titech.ac.jp)