次々回: 1992年 7月 16日 (木) 津田塾大 (予定) 葉書の残りは 枚です 差出人(幹事): 113 文京区本郷 7-3-1 東京大学工学部計数工学科 岩崎英哉 03-3812-2111 ext. 7411 iwasaki@wadalab.t.u-tokyo.ac.jp
複数の人間による協調作業を計算機を用いて支援するために,我々の研究室で は非同期型通信に基づいたグループウェア構築ツールMichele を作成してきた. ところが,実際の協調作業の中には計算機システムだけでは扱えない,「物」 の移動を伴う協調作業がある.そこで我々は,「物」を扱えるような新しいデ バイスとして自律移動ロボットを利用し,自律移動ロボットを利用した協調作 業支援システムとしてRT-Micheleを提案した.
当日の発表では,まず始めにMicheleを紹介した.具体的には,協調作業に参 加する人間やシステムをエージェントとして扱うMicheleのマルチエージェン トモデルについて説明し,オフィスでの書類に基づく業務など,一連の流れを 構成する協調作業を,提供する言語MDLを用いて記述可能であることを示した. またその例としてアンケート調査を行なうアプリケーションquestionnaireを ビデオを用いて紹介した.
さらに,RT-Micheleの説明として,「物」を扱った協調作業を扱うためには, 通信形態が同期型/非同期型であるかの分類だけではなく,実際に送られるも のが電子的な情報か「物」を伴う情報かによって分類を行ない,分類された通 信方式が協調作業においてどのように利用されているかにつて説明した.そし て,RT-Micheleのマルチエージェントモデル並びに言語仕様についてMichele から拡張された部分について説明を行なった.そして最後に,我々の研究室で 開発した自律移動ロボットを用い,実際に「物」の移動を伴う業務を実装した ので,これについてもビデオを用いて紹介した.
ビデオによるデモンストレーションを通して,自律移動ロボットの動作につい て,数多くの質問をいただきありがとうございました.いろいろと参考になる ことが多く,これからの研究の発展のために参考にさせて頂ければと思います.