第 157 回 PTT のお知らせ

こんにちは,PTTの幹事の岩崎@東大です.今月のPTTは,農工大です.火曜 日開催ですので,お間違いのないようにお願いいたします.


日時: 1990年 10月 16日 (火) 18:30 から (水曜日ではありませんので御注意下さい.)

場所: 東京農工大学 数理情報工学科棟 1-E室 中央線東小金井駅 南口より南西へ徒歩約 10分.


話題: 言語 C の CAI システムの設計とプログラム実行環境の開発

話者: 森田雅夫 (農工大)

内容:

我々の研究室では,言語Cを対象としたプログラミング言語のCAIシステム の研究を行なっている.学習者は本学科の4年次の学生であり,卒業研究でシ ステム・プログラム,パターン認識,日本語情報処理などの応用プログラムを 開発するために言語Cを学習する.従来,これらの学習は,週1回程度勉強会を 開いていたが,勉強会を通じて,

  1. ポインタや構造体の理解のためには,その構造を図示すればよいこと

  2. ポインタ変数で領域を確保する前に値を代入したなど,学習者が陥り やすい間違いの原因が早くわかれば学習効果が上がるため,間違いの 原因を学習者が自分で容易に調べることができるような機能を持たせ れば良いこと

がわかった.そこで,上記の結果を踏まえて,間違えやすい 部分を例題として示し,間違いの原因を解説することに重点 をおいたコースウェアを作成した.また,サンプルプログラ ムを実行し,動作状況を理解させるために必要な機能をもつ 実行環境を作成した.この実行環境はインタプリタで構成さ れ,学習者の作成したプログラムを実行するときに必要な機 能も兼ね備えている.この実行環境の特徴は次の通りである.

  1. データ構造を図示できる
  2. デバッガの機能を持っている
  3. オブジェクト・モジュールを動的にリンクできる
  4. 関数や変数の参照回数などの実行時データをとることができる

本研究によって,学習環境の基盤を構築することができた.なお,この実 行環境は実記憶系オペレーティングシステムOS/omicron の上に実装中である.


食事:今回はありません.(東小金井駅の南にいくつか弁当屋があります. なお湯茶の用意はあります.)


次々回: 1990 年 11月 14日 (水) 早大 (予定)

葉書の残りは 枚です

差出人、幹事:
113 文京区本郷 7-3-1
東京大学工学部計数工学科  岩崎英哉
03-812-2111  ext. 7411
iwasaki@wadalab.t.u-tokyo.ac.jp